激しい生理痛を引き起こす子宮内膜症とは

激しい生理痛を引き起こす子宮内膜症とは

生理痛と一口に言っても、人によって痛みの強さは異なります。

お腹が少しチクチクするという人もいれば、痛み止めを飲んでようやく歩けるという人も。症状がかなり重い人なら、寝込んででしまうもしくは痛みから吐き気をもよおすという場合もあるんです。

実は、激しい生理痛には子宮内膜症という疾患が隠れているケースがあります。
子宮内膜症の場合、専門医による適切な処理が必要。

もしあなたも重い月経痛で悩まされているなら、子宮内膜ではないか確かめておかなければいけません。

ここでは、子宮内膜症について紹介するので読んでみてください。

激しい月経痛…子宮内膜症かも?!

子宮内膜症は、生理のある女性の10人にひとりは発症すると言われています。「生理痛が重いけど慣れた」「鎮痛剤を飲んで我慢している」、そんな風に軽く考えていると病気のサインを見逃してしまいます。

生理のしくみは、以下の通りです。
①赤ちゃんのベッドになる子宮内膜が厚くなる(妊娠の準備)
②妊娠不成立で子宮内膜が剥がれ落ちる
③血液と一緒に体外へ排出される

子宮内膜症は、生理のしくみに異常をきたしている状態。月経の血液が子宮内を逆流し、卵巣の表面や直腸、ぼうこうと子宮の間に小さな固まりとなって付着。その状態が続くと、子宮内膜に似た組織が増えていき、子宮内膜症となってしまうんです。

生理の血液の逆流は、実は90%以上の女性に起っています。
「じゃあ子宮内膜症になる人とそうでない人は何が違うの?」と、不思議に思いますよね。

しかし、どんな女性の場合に子宮内膜症を引き起こすのかはっきりとした理由は分かっていないのが現状です。

子宮内膜症になるとどうなる?

子宮内膜症を発症すると、痛みが生じます。子宮内膜に似た組織が増殖すると、出血や炎症を繰り返してしまうんです。炎症がおこると、子宮の収縮を促す物質・プロスタグランジンの分泌が増加。収縮が強くなってしまうので、生理痛がひどくなるというわけ。

また子宮内膜症組織と子宮周辺の臓器がぴったりとくっつき、引きつれや炎症を誘発し痛みが起ります。この場合は、内臓の神経に影響し下肢部全体の痛みや腰痛として感じられるんです。

さらに直腸と子宮の間に、内膜組織が増殖すると排便痛や性交痛が生じます。

不妊ももたらす

軽度の場合、妊娠に悪影響をおよぼす心配はありません。しかし卵管の周囲で内膜組織が増殖すると、卵管が卵子を取り込めなくなるので受精を妨げてしまいます。

また子宮内の環境が悪くなっても、妊娠しにくくなる恐れがあるんです。さらに「卵巣チョコレートのう胞」になっても、不妊をもたらします。

卵巣チョコレートのう胞・・・卵巣に子宮内膜症ができる状態

セルフチェックしてみよう!

早期発見は、早期治療に繋がります。症状の進行を食い止めるには、早めの対処が大切です。もしひどい生理痛に悩まされているなら、症状のセルフチェックをしてみてください。

<セルフチェック>
〇激しい生理痛は続いている
〇鎮痛剤が効きにくい
〇鎮痛剤の量が増えた
〇生理痛がひどくなった

〇生理じゃなくてもお腹が痛くなる
〇排便痛がある
〇妊娠しにくいと感じる

上記の中で1つでも当てはまると、子宮内膜症の可能性があります。心当たりがあるなら、一度婦人科やレディースクリニックで診てもらいましょう。

治療法は人によって変わる

治療の方法や優先度合は、その人のライフステージによって異なります。未婚で今すぐに妊活をする予定がないのであれば、痛みを緩和する治療が中心に。妊娠や出産を希望するなら、痛みの緩和と妊娠しやすい身体へと改善していきます。

また高齢の女性なら、痛みの軽減だけでなく卵巣チョコレートのう胞のガン化を予防する処置を検討する場合もあるんです。

子宮内膜症は、適切な治療により改善できる病気です。早いうちに治療を始めれば、副作用の少ない薬物療法も選べます。重度になると手術が必要になるケースもあるので、できるだけ早めに気付いて治療したいものです。

強い痛みを感じているなら、生理痛だからとあまく見ずに病院を受診してください。